アリックス・ド・フランス (Alix de France, 1150年 - 1195年)は、フランス王女。アデライード・ド・フランス(Adélaïde de France)、またはアエリス・ド・ブロワ(Aélis de Blois)とも呼ばれた。フランス王ルイ7世と最初の王妃アリエノール・ダキテーヌの次女である。同母姉にマリー、異母弟妹にマルグリット、アニェス、フィリップ2世がいる。また、異母妹の1人であるアデルとしばしば混同される。
一方、母が再婚相手のイングランド王ヘンリー2世との間に産んだウィリアム、若ヘンリー王、マティルダ、リチャード1世、ジェフリー、エレノア、ジョーン、ジョンらは異父弟妹に当たる。
生涯
1150年に生まれた頃には両親の仲は悪化しており、母は息子が生まれないことを責められ、第2回十字軍の失敗の原因を作ったと責任も追及され、フランス国民からの非難を浴びていた。1152年に両親が離婚した時、姉マリーと共に親権は父の物になった。
1160年に父はアデル・ド・シャンパーニュと再婚し、アリエノールとの間にもうけたマリーとアリックスの娘2人をアデルの兄2人(シャンパーニュ伯アンリ1世、ブロワ伯ティボー5世)に縁付かせることを約束した。
婚約から4年後の1164年、マリー・アリックスとアンリ1世・ティボー5世の二重結婚が行われた。結婚後は姉と共に母のいるポワティエへ行き再会を果たし、母の文学的事業を引き継いだという。
ティボー5世は第3回十字軍に参加し、アッコ包囲戦の最中に戦死した。アリックスは夫の不在時に伯の権力を行使した。
子女
ティボー5世との間に7人の子をもうけた。
- ティボー(? - 1187年) - 夭折
- ルイ1世(1172年 - 1205年) - ブロワ伯
- アンリ(? - 1185年) - 夭折
- フィリップ(? - 1202年) - 夭折
- マルグリット(1170年 - 1230年) - ブロワ女伯。ルクセンブルク伯・ブルゴーニュ伯オトン1世と結婚。
- アデライード(生没年不詳) - 1190年、フォントヴロー修道院院長となる
- イザベル(1180年 - 1247年/1248年) - シャルトルおよびロモランタン女伯。シュルピス3世・ダンボワーズと結婚、ジャン2世・ド・モンミライユと再婚。
脚注
参考文献
- アンドレアス・カペラヌス著、ジョン・ジェイ・パリ編、野島秀勝訳『宮廷風恋愛の技術』法政大学出版局、1990年。
- 桐生操『王妃アリエノール・ダキテーヌ -リチャード獅子王の母-』新書館、1988年。
- 石井美樹子『王妃エレアノール ふたつの国の王妃となった女』平凡社、1988年。
- レジーヌ・ペルヌー著、福本秀子訳『王妃アリエノール・ダキテーヌ』パピルス、1996年。



